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物流システムになくてはならないといえるのが、セキュリティ対策です。具体的にどのような危険性が潜んでいるのか、なぜセキュリティ対策が必要なのかなどについて解説します。
物流システムを狙うサイバー攻撃の例
物流システムがサイバー攻撃の被害に遭ってしまうことがあります。特に注意しなければならないのが、マルウェア感染とパスワードリスト攻撃に関することです。
マルウェア感染
マルウェアとは「悪意のある」といった意味を持つマリシャス(malicious)と、ソフトウェアといった2つの単語で作られた造語です。コンピューターウイルスや、スパイウェア、ワーム、トロイの木馬など全般を指す言葉となっています。
マルウェアに感染してしまった場合、個人情報を抜き取られてしまう恐れがあるほか、デバイス内のファイルが改ざんされたり、ロックされて操作できなくなったりすることもあります。
物流システムが稼動させられなくなり、大きな被害につながってしまう可能性も高いです。
パスワードリスト攻撃
利用者のログイン情報を不正に入手することにより、登録しているサービスに不正ログインされてしまうのがパスワードリスト攻撃です。パスワードリストなどが攻撃を受けてしまい顧客情報が流出した場合には、被害が大きくなることが予想されます。
物流システムにセキュリティ対策が不可欠な理由
物流システムにおいて、セキュリティ対策は必要不可欠なものです。その理由として、以下のことが挙げられます。
物流機能に影響がある
近年はパソコンなどを使って物流を管理している企業がほとんどです。不正アクセスや攻撃によってシステムが利用できなくなってしまった場合、予定どおりに生産や出荷などができなくなってしまう恐れがあります。
顧客に迷惑をかける恐れがある
パスワードリスト攻撃などにより顧客のログイン情報が漏れてしまうと、信用を失うことにもつながります。顧客の中には、さまざまなサービスで同じIDやパスワードを使い回しているような方もいるでしょう。
そのため、自社のサービスだけではなく、その他のサービスでも被害が膨らんでしまう恐れがあります。
設備のIP化が進んでいる
以前は、専用ハードや専用線といったものを使い情報を管理していた企業の中には、IPネットワークの活用に切り替えているところも増えているはずです。これまでの自社内で閉鎖されたシステムから、オープンなシステムに切り替わっています。
その分、インターネットを通してマルウェアなどの被害に遭うケースが増えました。IP化とセキュリティ対策の向上は同時に検討しなければなりません。
セキュリティ対策が十分な物流システムを選ぼう
物流の分野ではマルウェア感染やパスワードリスト攻撃のリスクが高く、被害に遭った際の影響も大きいです。そのため、十分備えておかなければなりません。
どの程度セキュリティ対策ができているかについては、物流システムによって異なります。万が一のリスクをできる限り減らすためにも、セキュリティ対策が十分な物流システムを選びましょう。