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予測困難でコストもかかるリバースロジスティクス。ビジネスの妨げになり得るものですが、物流システムで対応が比較的容易になります。ここでは、リバースロジスティクスの問題や課題について解説します。
物流のリバースロジスティクスとは?
通常、物流といえば、生産者から消費者への流れが主流です。企業が向上で製品を作り、その後マーケットへ送り、最終的に消費者やユーザーのもとへ届きます。
リバースロジスティクスは、この流れと反対に、消費者から生産者へ物が流れる動きを指します。
たとえば、返品や不良品の回収などはわかりやすいリバースロジスティクスの例でしょう。また、最近ではSDGsへの取り組みでリサイクル品の回収をすることもあり、リバースロジスティクスの頻度は今後増える可能性があります。
リバースロジスティクスは、静脈物流や還流物流と呼ばれることもあります。
物流のリバースロジスティクスの課題や要因について
リバースロジスティクスは予測困難
リバースロジスティクスへの対処は、容易ではありません。なぜなら、返品や回収、物量の予測が困難だからです。
生産者が消費者に向けて製品を送るとき、返品や不具合といったリスクもある程度は考慮するでしょう。しかし、想定外のエラーが発生し、多量の返品が発生してしまうかもしれません。
コストがかかる
リバースロジスティクスに対応するには、コストがかかります。通常の流れとは逆方向の物流に対応する運送コストや人件費などが挙げられます。
顧客に悪用される可能性がある
予測やコストの面をクリアし、リバースロジスティクスをうまくマネジメントできたとしても、さらに問題が発生する可能性があります。それが顧客のリバースロジスティクスの悪用です。
たとえば、リバースロジスティクスをしやすい導線を整え、消費者から生産者へ返品しやすい環境を構築した場合。それはすなわち、消費者がより手軽に返品しやすいということにもなりかねません。
ただ返品するだけであればいいのですが、新品と中古品をすり替えて返品したり、ただ「気に入らないから」といった不具合以外での返品を押し付けられたり、といったトラブルを引き起こすかもしれません。
物流のリバースロジスティクスの課題の解決方法について
誤差の少ない商品情報の紹介
リバースロジスティクスの発生を抑えるため、消費者に正しく情報を伝達します。詳細のスペックを数値で記載する、実物の画像や動画を掲載するなどが挙げられます。
システムによる管理
物流システムによって商品を管理することで、リバースロジスティクスの課題解決につながる可能性があります。
たとえば、返品が発生したときシステムで物量を把握し、対応できる倉庫に分配、スムーズに対応できます。
物流システムを導入してリバースロジスティクスの課題を解決しよう
通常の流れとは逆方向の物流、リバースロジスティクスの発生を完全に予想し防ぐのは困難でしょう。しかし、物流システムを導入すれば、不測の事態への対応も比較的容易になります。システムで無駄なく効率の良い管理をしましょう。