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物流ネットワーク内の倉庫や配送センターなどの拠点配置を見直し、物流コストの削減やリードタイムの短縮、サービス品質の向上を図ることが「物流拠点の最適化」です。最適化によって得られる効果はたくさんあるため、何を目的としているのか、どのような課題に対応したいのかを考えたうえで、対策を検討することが重要です。ここでは物流拠点の最適化の概要や目的、最適化のポイントを紹介します。
物流拠点の最適化とは?
物流拠点の最適化とは、物流ネットワーク内の倉庫や配送センターなどの拠点配置を見直し、物流コストの削減やリードタイムの短縮、サービス品質の向上を図ることです。
物流拠点を最適化する目的
コストの削減
輸送費や保管費などの物流コストを抑えることは、物流拠点の見直しの重要な目的です。
例えば、10カ所の拠点を半数の5カ所に減らすことで、倉庫の賃料や光熱費、人件費などのコストを抑えられます。1カ所あたりの拠点コストは増加する可能性がありますが、複数の拠点を維持する費用と比べれば、全体的なコストは抑えられるはずです。
また、物流拠点の立地はコストに大きな影響を与えます。地代や人件費、配送先までの距離やルート、選べる配送方法などが輸送費に影響を及ぼします。物流拠点の最適化を進めることで、輸送費の削減が見込まれます。
業務効率化を促す
在庫管理や配送業務の効率を高めるために、拠点間の連携や業務プロセスを見直します。
複数の拠点で在庫管理を行うと、全体の在庫状況の把握が難しくなり、拠点間での在庫移動が必要になるため、追加の作業が発生します。拠点を集約することで、在庫管理の精度が向上し、無駄を削減することが可能です。
サービス品質の向上
リードタイムの短縮、遅延がない配送、誤配送防止、破損防止などの配送の質が高まれば、顧客から頼れる業者として認識してもらえるでしょう。他社との差別化につながり、競争力の向上が期待できます。
災害時のリスク対策ができる
物流拠点の見直しは、災害時のリスク対策としても有効です。地震や災害は、いつどこで起こるかわかりません。災害発生時に物流を止めず、影響を最小限に抑えるために、拠点を分散しましょう。
環境負荷を低減する
物流拠点の見直しにより輸送の効率が向上すると、トラックのCO2排出量を抑えられます。大型トラックでまとめて配送すれば、配送効率が向上し、環境負荷の低減につながります。
物流拠点を最適化するためのポイント
物流専門企業にアウトソーシングする
物流専門企業へのアウトソーシングにより、物流拠点の効率化を図れます。物流専門企業は、そのノウハウを活かし、最適な拠点の選定や効率化の方法を提案できるでしょう。また、ロボットやシステム、マテハンの導入もコーディネート可能です。
プラスロジスティクスでは、企業ごとのニーズに応じた最適な物流拠点の提案を行っています。実際にある企業では、倉庫設計や物流システムの導入、オペレーションの改善、配送ネットワークの最適化を総合的に支援。その結果、物流拠点の効率化が実現し、保管効率の向上や在庫管理の課題解決につながりました。
参照元:ロジジャーナル(https://www.plc.co.jp/blog/casestudy-10/)
自動倉庫の導入
自動倉庫を導入することで、庫内物流の効率が向上します。出荷作業のスピードと精度が向上し、限られたスペースを有効活用できるでしょう。
プラスロジスティクスの事例では、保管効率を向上させるオートストアや、倉庫内業務の省人化を実現するマテハン機器を導入しました。さらに、倉庫管理システム(WMS)や倉庫制御システム(WCS)を活用し、物流管理の効率化を推進しています。
参照元:ロジジャーナル(https://www.plc.co.jp/blog/casestudy-05/)
物流システムを導入して物流拠点の最適化を実現しよう
物流ネットワーク内の倉庫や配送センターなどの拠点配置を見直し、物流コストの削減やリードタイムの短縮、サービス品質の向上を図ることを「物流拠点の最適化」と呼びます。コスト削減や品質向上、環境負荷の低減など、さまざまな目的で実施されます。最適化するためには、物流システムの導入や専門企業へのアウトソーシングなどが効果的です。
物流拠点の見直しを進めるためにも、物流システムの導入を検討しましょう。