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ここでは、物流システムを導入するとなぜ脱炭素化に役立つのか、現状と課題や取り組みを紹介します。
脱炭素化とは?
脱炭素化とは
「脱炭素化」とは、地球温暖化を引き起こすとされる二酸化炭素の排出量を実質ゼロの状態にするための方針・取り組みです。
実質ゼロとは、二酸化炭素の排出量を減らすだけではなく、排出と同時に植林や森林の管理による吸収を促進して二酸化炭素の量を差し引きゼロにすることです。
排出がどうしても避けられない場合は、化学的に吸収・吸着させる方法で二酸化炭素を回収する取り組みも進められています。
脱炭素化のメリット
それぞれの企業がエネルギーの消費方法や消費プロセスを見直して、より環境にやさしく持続可能な方法を選ぶようになります。複数の企業が脱炭素化に協力することで、地球温暖化の抑制にも貢献できるでしょう。
脱炭素化は世界各国が課題として進めており、日本も同様です。国からの信頼性の向上、企業のイメージアップや知名度の向上、一般社会から評価が得られる可能性もメリットといえます。
物流業界の脱炭素化の現状と課題
物流業界における脱炭素化の現状
国土交通省の「国土交通白書 2022」では、交通・物流の脱炭素化に向けた課題として、エネルギー消費の総量を継続的に抑制すべきとしています。
具体的には、電気自動車やプラグインハイブリッド車の普及、充電設備の充実を目指し、新車販売における電動車の割合を増やしていくとしています。また、モーダルシフトとともにモーダルコネクトの強化、環境整備の必要性も挙げられました。
運輸部門では特に二酸化炭素の排出量が多く、自動車からの二酸化炭素の排出削減を目指して、次世代自動車の普及促進やトラック輸送の効率化、モーダルシフトの推進といった取り組みの例が挙げられています。
物流業界における脱炭素化の課題
「国土交通白書 2022」では、物流の機能をさらに発揮させていくために、鉄道や船舶といった大量輸送手段へのモーダルシフトの促進が、方向性の一つに挙げられました。
また、日本国内の取り組みを踏まえて国際海運などの外国企業と連携し、脱炭素化へ取り組んでいくことも重要な課題とされています。
物流システムの導入で対応可能な脱炭素化への取り組み
再配達の回数削減・予防
物流業におけるキープレーヤーは荷主企業だけではなく消費者も含まれるとして、荷物の再配達の削減、予防が課題となっています。
物流システムの導入によって、配達の時間帯を設定し再配達を防ぐ取り組みが進められています。繰り返し配達に訪れないことで、二酸化炭素の削減が期待できるでしょう。
倉庫システムとの連携
物流システムと倉庫システムを連携させることで、在庫管理や入出庫の情報がリアルタイムで参照でき、業務の効率化に貢献します。
業務に従事するスタッフの手間や連絡ミスを防ぐことで、業務を円滑に進めながら省人化にも役立てられるでしょう。
脱炭素社会を実現させるために物流システムを導入しよう
物流システムは、物流業の業務を効率化させるだけではなく、再配達の回数も削減して脱炭素化に貢献します。
船舶や鉄道を利用するモーダルシフトを進めるうえでも、物流システムが力を発揮します。環境への影響を考慮した取り組みとして、物流システムの導入を検討しましょう。