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物流システムの導入で、コスト削減に大きく貢献してくれるのが物流ABCです。これは物流管理におけるコスト管理の手法で、従来とはことなるアプローチです。ここでは物流ABCについて解説します。
物流ABCとは?
物流コスト管理の手法
物流ABCとは、物流におけるコスト管理の手法です。検品、梱包、値札付け作業工程別の単価と処理量を細分化し、コスト管理します。
従来のコスト管理の手法としては「人件費」や「材料費」など、使用用途に応じて勘定する方法が一般的です。それに対して物流ABCは作業工程ごとの単価と処理量で管理します。
ちなみに「ABC」は「Activity Based Costing」の略で、日本語では活動基準原価計算と呼ばれています。
ABC分析とは異なる
似ている言葉に「ABC分析」というものがあります。ABC分析は、ストックしている商品の中で、優先度の高いものに重きをおいて管理するアプローチです。物流ABCと混同しないよう注意しましょう。
物流ABC算出のメリット
工程ごとのリソースを見える化
物流ABCを駆使すると、工程ごとの作業量に対して見える化を図れます。各工程における単価と処理量を明らかにし、どの工程にどのくらいの費用や時間がかかるのかを明確化することで、コストを削減できる部門や課題がわかります。
人件費を無駄なく使える
物流ABCで管理すると工程ごとに必要な費用と所要時間がわかるため、各工程にどのくらいの人員を割けばいいのかも予測できるようになります。
各部門にどのくらいの人員が必要なのか、感覚や勘で予測している人も多いでしょう。しかし、物流ABCを駆使すれば、通常時からピーク時に至るまで、何人割り当てたらうまくまわるのかがわかり、無駄のないシフトを組めるようになります。
効果測定ができる
物流ABCは、導入した前後の効果測定ができます。実際にコスト削減できているか、ほかに削減すべきところはあるか、うまくまわらなかった部門はどこかなどが明確になり、ブラッシュアップできます。
システムで物流ABCを有効活用する
物流ABCは、手作業ではなく物流管理システムを使うと容易です。物流管理システムがない場合、伝票を見たり、時間を測定したり、効果測定に必要なデータを手作業で収集する必要があります。さらに、施行後の効果測定やデータの分析も、自分でやらなければいけません。
一方、物流管理システムを利用することで、手作業を極力自動化でき、さらに分析結果もわかりやすく、より高いコスト削減効果に期待できます。