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ここでは、モーダルシフトに関する物流システムの関わり方やアプローチを紹介します。
モーダルシフトとは?
トラックから鉄道・船舶に切り替えること
モーダルシフトとは、輸送手段を、トラックから鉄道・船舶に切り替えることです。
英語で「形式」「状態」を意味する「modal」と「変える」「移す」などを意味する「shift」が組み合わさった言葉です。
環境への負荷が少ない
モーダルシフトのメリットとして、CO2の排出量削減が挙げられます。
2022年度において、1トンの貨物を1km運ぶときに排出されるCO2の量は、トラック(営業用貨物車)が208g、船舶は43g、鉄道は20gでした。
このように、鉄道や船舶を使用することで環境への負荷を抑えられます。
参照元:国土交通省(https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/environment/sosei_environment_tk_000007.html)
トラック運転手不足の解決策になり得る
現在すでにそうですが、将来的には更にトラック運転手が不足すると言われています。
調査によると、来る2030年度には、約27万人以上のドライバー不足が起こり得るという予測があります。
鉄道や船舶に移行し、トラック輸送する物量を減らせば、ドライバー不足解消につながるでしょう。
参照元:【PDF】国土交通省(https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001514680.pdf)
物流コストを抑える
トラックを複数台使って輸送した場合、車両の手配や各トラックを運転するドライバーの人件費など、多くの費用がかかります。
一方、鉄道や船舶に切り替えることで、費用を安く抑えられるといわれています。
物流現場でのモーダルシフトの普及を促進させる方法
実態の把握
まずは現状把握から始めましょう。どのくらいのコストが発生して、どのくらいのリードタイムなのかを明確にしてください。
モーダルシフトを導入した場合、特にリードタイムが長くなりがちです。リードタイムが変わっても問題ないか検討してみてください。
物流システムを導入する
モーダルシフトを促進するためには、物流システムの導入が有効です。システムを利用することで、輸送状況や貨物の状態をリアルタイムで管理し、物流の透明性を高められます。また、貨物の現在位置からリードタイムを予測することが可能になり、顧客の信頼維持に期待できます。
モーダルシフトの普及を促進させるために物流システムを導入しよう
モーダルシフトは、ドライバー不足の解消や物流コスト低下、環境への負荷軽減などさまざまなメリットがあります。物流業界が現時点で抱えている問題のソリューションになりえるでしょう。
その一方で、リードタイムが伸びてしまったり、その影響で普及に時間がかかったり、といったデメリットもあります。
ただ、今後も人手不足や環境保全に対する企業の取り組みが求められる可能性は十分あるので、長い目で見ると、早めにシフトしておくのもひとつの手でしょう。