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モノづくりにおいて欠かせないプロセスに調達物流があり、これは仕入から製品の流通までの一連の流れを示します。製造業のみならず流通業も含めた一連の業務においてはスムーズなオペレーション体制が求められるため、DXの推進に取り組む企業が増えています。
調達物流と物流システム
調達物流はモノの流れを構築するプロセスであるため、より効率的なオペレーションが求められます。具体的には調達のグローバル化、多品種少量の部品管理の品質向上、業務効率の改善などが挙げられ、計画通りに生産を進めるジャストインタイム供給に繋がることで作業の生産性と正確性の両立が実現できます。DX化を推進することでこれらの課題解決に取り組めるとともに、適切な運搬システムを導入することによる効果としては更なる業務効率の改善ができ物流関連コストも圧縮することが可能になります。
こういった取り組みは流通する製品の品質向上に寄与するだけでなく、トータルコストの削減が実現することで流通価格の抑制といった効果で消費者の負担軽減が図られ、経済の活発化なども期待ができるでしょう。
調達物流システムの改善事例
トータルコストの削減を実現した事例
工作機械の組み立て加工メーカーのお客様の事例では、約40kmの距離を置く位置に2つの工場を保有しており、一方に部品在庫を集約して保管していました。もともとはこの調達物流を部品メーカーに任せていたものの、内製化によるトータルコストの圧縮ができないか?という点と、納品車両が工場内に渋滞し、業務に支障が生じているという問題提起から本件の取り組みが実施されました。
改善策としては委託運送会社によるミルクランの集荷で毎日一定の時間帯に納品するシステムを導入し、遠隔地のベンダーや大量の納品も同社がコントロールすることで輸送の効率化を実現しました。他にも納品情報管理システムの構築と近隣にバッファ倉庫を確保することで、納入車両の大幅削減と固定費の大部分を変動費化することに成功しました。
株式会社NX総合研究所│調達物流システムの改善によるトータルコスト削減https://www.nittsu-soken.co.jp/consulting/case-03
効率化をもたらすシステムの選び方
調達物流を効率化するためには、まず自社の業務プロセスのどこに課題があり、どこがボトルネックになっているかを洗い出す必要があります。場合によっては外部業者への委託を行いながら、より効率的に運用できるシステム選びを行いましょう。
調達物流をサポートする会社
富士フィルムロジスティックス
通常は各部品業者がそれぞれで納入を行う形となっていますが、富士フィルムロスティックスでは巡回集荷した部品をターミナルに保管し、自社工場に多回納品を実施しています。また、複数あるターミナル間も幹線便を走らせているため、より効率的な部品運搬が可能です。これにより納品トラック台数の削減やフレキシブルな納品形態を実現しています。
参照元:富士フィルムロジスティックス株式会社HP/調達物流サービスhttps://www.fujifilm.com/ffl/ja/what-we-do/supply
日立物流
国内外を問わずサプライヤーからの一連の仕入業務をサポートする日立物流では、部品や半製品・完成品の引き取りから検収・保管・ラインやセル向け配膳などの業務を一括で請け負っています。在庫管理システムも絡めたサービス提供により調達ルートやコストなど全体を適性化し、経営効率の向上を図っています。
参照元:日立物流公式HP/調達物流https://www.hitachi-transportsystem.com/jp/3pl/procure/